CASE STUDIES

定性的アプローチで立てた仮説を定量的アプローチで検証

「RYUDOU outside」が「SHIBUYA109」のニーズにマッチした
「RYUDOU outside」のヒートマップ

「RYUDOU outside」のヒートマップ分析画面。顧客が施設に来館した日の指定した時間帯に滞在していた場所を分析できる。

●「52週の中身」を埋めたい

 SHIBUYA109が、「RYUDOU outside」を導入することで詳細に分析したかったことは、52週ランキングに現れた入館者数の「中身」。特に、同館に足を運びやすい商圏内の顧客と、店舗から遠く離れた地方に在住している顧客がそれぞれどのぐらいの割合で入館しているのかという情報だ。
 一般的な商業施設の解析においては、クレジットカードの会員情報や決済情報などが定量データの収集に利用されることが多い。しかしSHIBUYA109の場合、メイン顧客層がティーンエイジャーを含む「アラウンド20」であり、クレジットカード所持比率も低い。
 以上のような背景からスマートフォン利用者の行動データから顧客の流入/流出が分析可能な「RYUDOU outside」は、「SHIBUYA109」にとって必要な定量データを収集・分析する手段として非常に有効だった。

●定性データを裏付ける定量データが足りない

 市場調査には定性調査と定量調査があり、数値や図表などに現れにくい顧客の行動原理などを、顧客に面と向かってインタビューすることで読み解き、仮説を立てるために行われる。その仮説を立証するべく「圧倒的な定量データの確保」が同社の課題であり、「定性データは、定量データを組み合わせることで、もっと使える武器になっていく」と澤邊氏は考えていた。  「ただ、それに適したものがあまりなかったのです。最近、館内に無料Wi-Fiなども整備したので、今後はWi-Fi利用者の行動データも取っていけるようになりますが、あくまでそれは館内に限られます。そもそも、館外の人々の行動データがわかるとは思っていませんでしたが、ipocaさんから『RYUDOU outside』を紹介され、その場で導入を即決しました。私たちが欲しかった機能が入っていたので、これは必要だなと思いました。ニーズにぴったりはまったという感じですね」(澤邊氏)

「アラウンド20」の行動や
心理を理解するためのこだわり

SHIBUYA109 lab.
所長 長田 麻衣 様

 SHIBUYA109エンタテイメントでは、2018年5月に新設された同社でのマーケティングに特化した組織、SHIBUYA109 lab. 所長 長田 麻衣 氏を中心に、毎月延べ200人の「アラウンド20」の顧客に定性調査を行っている。毎月100人の来館者に館内でインタビューを行う一方、グループインタビューも100人を対象に実施し、定性情報の解析に余念がない。「館内インタビューもグループインタビューも、さまざまなセグメントで行っています。たとえばグループインタビューでは、『アイドル好き』や『漫画・アニメ好き』などのように趣味でセグメンテーションを行って『アラウンド20』の若者を呼び、彼女たちがなぜそれを好きなのかとか、最近どんな遊びをしているのかなどを聞いたりしながら、各コンテンツに対する理解を深めています。女性だけでなく男性にもインタビューを行っています」と長田氏は語る。

SHIBUYA109 lab.所長 長田 麻衣 様
所長 長田 麻衣 様

 こうした定性調査を積み上げながら、同社では「アラウンド20」の若者を5つのマインドタイプに整理した分類表を作り、マーケティング活動に活用している。分類表を見れば、館内にはいまこういう若者たちが多く、こんな嗜好を持つ人たちはどんなブランドが好きなのか、といったことがわかるようになっている。
 同社がこうしたマインド軸での定性調査を重視している理由は、「アラウンド20」の若者たちはセグメントが非常に細かく、性別や年齢、居住地などのデモグラフィック(人口統計学的属性)や、「RFM分析」の指標である「Recency(最新購入日)」、「Frequency(購入頻度)」、「Monetary(購入金額)」だけでは、彼女たちの行動や心理を読み解くことができないからだ。「社会的には17歳も18歳も『若い子』と一括りしますが、『アラウンド20』の若者たちは、1歳違うと、考え方も流行もまったく異なります。SHIBUYA109はこの違いにこだわっているのです。実際、『アラウンド20』の若者たちを知るうえでは、年齢やマインドに限らず、さまざまな軸で切っていかなければ見えてこないものが多々あります。だから定性的なデータと定量的なデータを積み上げ、クロスさせることで彼女たちについての理解を深める。その理解をもとに、有効なマーケティングを行ったり販促物を出したりすることが、大きなポイントになるわけです」と澤邊氏。
 なお定量調査については、2017年12月にリリースした公式アプリ「SHIBUYA109OFFICIAL APP」のデータが威力を発揮しそうだ。2018年4月現在、アプリダウンロード数は約3万まで延びており、今後のデータの蓄積が大いに期待される。

毎月延べ200人の「アラウンド20」の顧客に定性調査を行う。
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