【社長ブログ7回目】「失敗」の先にあるもの

社長ブログ 2020/06/24
今日、非常勤講師をしている大学でのことを話したいと思います。
先日の講義では、税理士から起業したことなどipocaの創業についてを原点から伝えました。そのときの講義で最も反響が大きかったのは、私が「失敗」について話した内容に関することでした。
実は、その講義の終わりにある学生から次のような質問を受けました。 「これまでの人生で一番の大きな失敗は何ですか?」
起業してから今までに潰れそうになったことが3回くらいはあったとも話してたので、そうした質問が出てきたのだと思います。 そして、この質問に対して私は次のように答えました。
「俗にいう失敗はきりなくたくさんあります。でも会社が倒産してしまって未来が無くなるような【本当の失敗】はありません。いつも社員には、『諦めないで次に活かせているんだから、それは失敗ではなくて次のチャレンジのための経験だ。だから、気にせずどんどん進めばいい。もしも立ち直れないくらいのダメージをうけて、前に進めなくなってしまったら失敗だったかもしれないけど、今うまくいっているんだからいいじゃんか』と良く話しています」なんてことを伝えました。 実は、この話はおそらく、ipocaの諦めない文化とか、ipocaのミッションにも繋がるところだなと思います。
ここに、学生たちの感想文が届いています。 少し紹介すると、例えば、
「【失敗は次に活かせる限り、失敗ではない】という言葉にとても感銘を受けました。」 「失敗を、失敗と受け取らず前向きに生きていきたい」 などなど あとは「ipocaで働きたい」と熱いメッセージが送られてきたりとかとか。嬉しいですね。 そして、みんないろいろ考えていて、とても真面目です。 なんというか根っこの方まで真剣に考え、自分の人生にしっかり向き合ってる子たちが多いなと感じます。
今ちょうど、6月26日の戦略発表に向けて具体的な行動計画に落とし込んでいくために、色々準備していますが、 経営陣とたくさんディスカッションしている中で、ボロ船に乗って、今までにないこともやっていこう!という話をしています。 世の中には完璧な船を作って、完璧に仕上げて、さぁ出港しよう!なんてことをやっている会社もあるだろうけど、それをベンチャーでやってどないすんだ、俺らはボロ船やろ、という話で、、
要は、ボロ船でもいいから作って漕ぎ出して、穴があいたら塞いで、もしかして沈没したら また戻って作って、そうやって誰も行ったことのない方向を目指して進んでいくのがベンチャーだろ、って話なんですけど。 ま、またそれは別の機会にでも話せればと思います。
とにかく失敗を恐れず可能性を模索することを大切にしようって話なんですね。 ベンチャーの存在意義、すなわちipocaの存在意義って何だろうって考えると、 誰もやったことないようなことの可能性をそこに見出して、チャレンジしていくってことだと思います。 ボロ船でもいいから、失敗してもいいから漕ぎ出しいこうってことですよね。
我々の「世の中にない新しい価値を皆で創る」というミッションは、ベンチャーそのものだと感じます。 そして、ボロ船でもいいから漕ぎ出すためには、大切なのは「失敗を許容すること」なんだと思うんです。 ただ、何度も何度も失敗をしていると、それだけ時間がかかってしまいます。
そういったことを考えてるときに思ったのが、「大器晩成」って老子の言葉です。 最後には大成するという言葉ですけど、その逆の言葉ってなんだろうと思って。
「大器晩成」の逆は、、短期間でパッと成功するようなことですが「栴檀双葉」という言葉だとわかりました。 早熟で若い頃から、こいつはすごいみたいな、いわゆる天才と言われるような人たちですね。
栴檀双葉(せんだんのふたば)
これって、どういうものなんだろうって考えた時に、自分の周りいるプロのサッカー選手とか、プロラグビー選手や、海外でも活躍しているような人かなと思いました。
ベンチャー業界の場合どうだろうと考えた場合、たぶん栴檀双葉って、短期間で世界を取るようなドメインでバッと集まって、結果を出すことなのかなと。 逆に、努力の先に辛抱強く結果を出すっていうドメインもあったりする。 我々がいるリアルコマース業界のDX化などは、まさロングタームで未来の世界を変えてくってことをじっくりやってきているところだと思います。
プロサッカー選手になれるのは10万人に3人くらいということを書いているブログもありました。0.01%の確率で、しかも瞬発力っていうか、短期間でバッと結果出さないといけないのは、本当にすごいと思います
一方で、、我々のような時間がかかっても、結果を出し続けるというのはまた違う生き方だなと思って、それはまさに「大器晩成」で、中長期間の時間をかけてしっかり成功していくと。
どっちも大事で、意外と大器晩成もやりきるのって違う才能が必要だと思うんで、めちゃめちゃ少ないんじゃないかと思います。
栴檀双葉(せんだんのふたば) と大器晩成(たいきばんせい)
この大器晩成で有名な人は、カーネルサンダースとか75歳で成功したらしいですね。 野口英世とか、伊能忠敬とか、老年でようやく花開く人も沢山いたと。あ、0.1%というのは自分の適当な感覚です。 そう考えると、大器晩成になるために何を大事にしなければならないのかというと、それは単なる失敗の許容じゃなくて、成功にしっかりつなげていけるようにできるのかっていうことなのだと思います。
ここだと思う領域に、怖がらずにbetし続けることとか、こう、頑張ろうという気持ち、向き合い方が大事だし 失敗を失敗と思わずチャレンジしていき、最後までそれをやりきると。みんなでやりきって最後に勝つんだという想いをしっかり持ってやっていくのが大事で、それはここに集まったメンバーで、諦めずにやりきって、最後、勝ちたいと思ってるし、本当に勝つと思ってます。 そういう風に考えて、、ちょっと整理してみました。
失敗に終わらせないために大切なことってなんだろうと考えました。
それが何か?というと、 素直な心と謙虚な姿勢で、諦めない気持ちで成長することかなと思いました。
素直な心があれば、失敗に対してちゃんと向き合える。 つまり、ipoca の大事にしていることのひとつである「他責にしない」ということ。 自分の中に原因があると思えるか、思えないかで人って人生との向き合い方が変わってくると思います。
そして、謙虚な姿勢があれば、失敗に終わらせないための準備ができると思います。 失敗をただ受け止めるだけじゃ意味がなくて、何が間違えだったか向き合う姿勢ですね。 そのうえで、諦めないで気持ちで成長することが、失敗に終わらせないために一番大事なのかな。 失敗に終わらせないでやりきることで、最後には「大器晩成」になっていくと。
せっかく生まれてきて、立派に育ててもらえて こうやって恵まれた環境で仕事ができて、素晴らしい仲間たちと出会えて ベンチャーという中で、ベンチャーの意義を考えたときに、 新しい価値、だれもやったことのないことにチャレンジして、ボロ船を作って、どんどん良くしていって、みんなで新しい価値を創ろうとしてるのが我々ipoca なのだと思います。
そのみんなで大事にしなきゃいけないのは 素直な心と、謙虚な姿勢で、諦めない気持ちで成長して 失敗を失敗に終わらせずに ボロ船を何度でも作り変えて、やりきって行く。 それで、誰もやったことのない新しい価値を皆で創る。
それは、素晴らしいことだし、最高なことだと思っています。
そういった中で自分は、この失敗に対する考え方ってのは、 成功するための経験だったとあとで笑えばいいと思っていて本気でやってきてるからipocaがあるし こうやって今もチャレンジができていると思っています。
ぜひ、そういう気持ちを持って、失敗を失敗に終わらせずに みんなでやりきってがんばりたいなと思ってます!
一之瀬卓(いちのせたく) 株式会社ipoca 代表取締役社長、税理士、横浜国立大学非常勤講師 家族と仲間と猫と南の島が大好き 好きな言葉は「人々のために世の中に無い新しい価値を皆で創る」 座右の銘は「有言実行」